本物志向のあなたへ。水晶クラスターの選び方を天然石鑑定士の私がガイドします。
水晶クラスターを選ぶときは加工方式や産地、値段などに注目するのがポイント。端的にいえば、天然の名産地で採れた5000円以上の水晶クラスターが理想的です。
記事本編でくわしい水晶クラスターの選び方をご覧ください。
この記事の信頼性について
パワーストーン鑑定士・天然石鑑定士の資格をもつスピチル編集部が手掛けています。この2つの資格は、パワーストーンの取り扱いや鑑定などに関する基礎知識が合格水準を満たしていることを保証するものです。本記事は、インターネット上の情報をまとめただけの記事よりも信頼性は担保されています。詳しくは運営者プロフィールをご覧ください。
水晶クラスターの選び方|加工方式編
はじめに、加工方式でみる水晶クラスターの選び方を解説します。
水晶クラスターの加工方式は「溶錬(溶練)」「人工」「天然」の3種類です。いずれの加工方式も水晶の主成分である二酸化ケイ素を含むことに変わりはありません。
しかし、結晶構造の有無や浄化効果、流通量(値段)は加工方式によって変わります。それぞれの特徴を順に見ていきましょう。
溶錬(溶練)水晶クラスター
溶錬(溶練)は、鉱物や金属などを溶かして精製する加工方式です。一般に、加工した後に残る天然水晶の破片や粉末を溶かして練り込み、クラスターの形に精製されたものが、溶錬水晶クラスター(別名:練り水晶)だといわれています。
ただ、この定義は誤解をまねくかもしれません…。というのも、水晶は溶かすと結晶構造を失ってガラスになる性質があるからです。厳密に定義すると、溶錬水晶クラスターは水晶ではなくガラス製のクラスターを指します。
近年では、ガラスの加工品が溶錬水晶クラスターとして市販されることがほとんど。溶錬水晶は流通量が多く安価で入手できるものの、浄化力はもっとも低いです。
こんな人におすすめ
- インテリアとして飾りたい
- 高い浄化力は求めない
- 安くてすぐに入手できればOK
人工水晶クラスター
人工水晶クラスターとは、天然水晶の結晶構造を模して造られた人工石です。天然水晶との違いは、産地(土地)のエネルギーや記憶をもたないこと。
もともと工業用だった人工水晶クラスターですが、近年は天然石専門店にも並びます。天然水晶と遜色ない結晶構造を再現した高品質な人工水晶クラスターは、エネルギーのクセが少なく持ち主の願いを託しやすいのが特徴です。
また、溶錬水晶に続く流通量がありお値段もリーズナブルですが、稀少性や浄化力の面では、やはり天然水晶クラスターに劣ります。
こんな人におすすめ
- 割れにくさを重視する
- 無色透明の水晶クラスターが欲しい
- 高価すぎないものを希望
天然水晶クラスター
天然水晶クラスターは、主成分の二酸化ケイ素が自然に結晶化して出来ています。ポイントの透明度が高く、母岩には特有の濁りや内包物がみられるのが特徴です。
しかし、天然水晶クラスターの採掘量は年々、減少しています。パワーストーンブーム以来、採掘者が増え続け、鉱山の閉山が相次いでいるのです。現在、天然水晶クラスターの流通量はかなり減少し、その稀少性は高まっています。
本物に出会うまでが大変で、見つけても高値で販売されるケースがほとんどです。それでも無処理の、限りなく自然の状態に近いエネルギーと高い浄化力をもつ天然水晶クラスターは、本物志向のコレクターに支持され続けています。
また、3つの加工方式のなかで唯一、土地の気を吸収する特性をもちます。そのため、天然水晶クラスターのエネルギー特性は産地ごとに異なるのです。
こんな人におすすめ
- 本物志向のコレクター
- 浄化力の高い水晶クラスターが欲しい
- 予算よりも無加工にこだわる
水晶クラスターの選び方|産地編
続いて、産地でみる水晶クラスターの選び方をご紹介します。生まれ育った環境によって人の性格が異なるように、産地によって水晶クラスターのエネルギー特性に違いがあるといわれています。
なかでも、名産地で採れた石は地質学的条件が良く、エネルギーレベルも高いです。名産地ならではの歴史や伝承が、石のエネルギー状態を高めているのかもしれません。
上質でエネルギッシュな水晶クラスターが欲しい方は、以下の産地から選びましょう。
水晶クラスター(原石)の名産地一覧
産地 | 水晶の特徴 | 流通量 |
---|---|---|
ヒマラヤ産 | 光沢感の少ないやさしい透明感。 母岩が薄ピンクがかっている。 エネルギーレベルが高くクセも強い。 |
少 |
ブラジル産 | 水晶内部を見通せる透明度の高さ。 結晶はどっしりと太くて大きい。 エネルギーのクセは少なめ。 |
多 |
中国産 | 透明度が高くポイントの密集度も凄い。 別名は針水晶。結晶は細い針のような形状。 エネルギーが柔らかくクセも少ない。 |
多 |
イタリア・モンブラン産 | 世界最高峰の光沢と透明度を誇る。 凹凸のある結晶でインテリア性も◎ エネルギーレベルが高いもののクセは少なめ。 |
少 |
マダガスカル産 | 透明度が高くポイントに丸みがある。 クラスターがよくまとまっていて美形。 強いエネルギーを持つのでお守りに◎ |
多 |
アメリカ・アーカンソー産 | 不純物の混入が少なく透明度が高い。 ポイント先端は鋭く尖った形状。 ヴォルテックス育ちなのでエネルギーが強力。 |
少 |
日本・山梨産 | 非常に透明度が高く澄み切っている。 細い金針を内包していることが多い。 龍脈で育ち、大地のエネルギーをもつ。 |
少 |
自分に合う水晶クラスターの産地は?
産地ごとに水晶クラスターの特徴を知っても、自分に合う産地で悩みますよね。以下では、願い別に、あなたにおすすめの産地をご紹介しています。
願い | 産地 |
---|---|
同じ産地の水晶クラスターを買い揃えたい。 | ブラジル、中国 |
レア度の高い水晶クラスターを希望。 | ヒマラヤ、イタリア・モンブラン |
ヒーラー向きの水晶クラスターが欲しい。 | アメリカ・アーカンソー |
精神のお守りに最適な水晶クラスターはどれ? | マダガスカル |
万人になじみやすい水晶クラスターといえば? | ブラジル、中国 |
グラウンディング効果が高い水晶クラスターは? | 日本・山梨 |
疲れやすいときにパワーをくれる水晶クラスターは? | アメリカ・アーカンソー、マダガスカル |
インスピレーションを高めたい人におすすめの水晶クラスターは? | ヒマラヤ |
「今の私の願いにもっとも近い産地はどれ?」と考えてみてください。あなた自身の願いを明確にしておくと、水晶クラスターの理想的な選び方ができます。
上記に該当する願いがない場合は、名産地一覧から好みにあわせて選びましょう。名産地の水晶クラスターは一貫して高いエネルギーをもちます。
あまり選び方に神経質にならずとも、名産地のものを購入しておけば損することはまずありません。
水晶クラスターの選び方|値段・サイズ編
値段・サイズでみる水晶クラスターの選び方も知っておきましょう。以下は、スピチル編集部が参考にしている天然水晶クラスターのサイズ別・値段の目安です。
サイズ | 用途 | 相場価格 |
---|---|---|
S(~199g) | パワーストーンブレスレット1個分の浄化に◎ | ~20000円 |
M(200~499g) | 複数のパワーストーンアクセサリーの浄化 / 玄関、トイレなどの浄化 | 25000~45000円 |
L(500~999g) | リビングや寝室などの浄化に◎ | 50000~100000円 |
LL(1000g~) | 沢山の人が集まる事務所 / 店舗などの浄化 | 110000円~ |
※水晶クラスターのサイズが大きいほど値段と浄化力が高くなります。
ちなみに、50gまでの天然水晶クラスターでしたら5000円ほどで手に入ります。用途を考えつつ、お財布と相談して、購入する水晶クラスターを選びましょう。
水晶クラスターの選び方|用途編
初心者さんは、用途でみる水晶クラスターの選び方も知っておくと役に立ちます。水晶クラスターはパワーストーンの浄化用やコレクション以外にも、いくつかの用途に使用することができるのです。
以下の記事で、水晶クラスターの使い方から浄化方法・手入れのコツまでご紹介しているので、用途を選ぶためにお役立てください。
水晶クラスターの選び方|ショップ編
最後に、購入ショップでみる水晶クラスターの選び方をご紹介します。
天然水晶を本物、溶錬・人工の水晶を偽物とした場合、本物がどれなのかを見極めることは、プロでも非常にむずかしいことです。だからこそ、信頼の置けるショップで水晶クラスターを購入することが大切になります。
安心して水晶クラスターを購入できるショップの特徴は、以下をご参照ください。
天然石の専門知識が豊富
本物の水晶クラスターは、天然石の専門知識が豊富なショップで購入しましょう。原産国や硬度・成分、浄化方法といった基礎知識だけではなく、水晶クラスターがもつ歴史や生成過程、エネルギー特性にもくわしいショップであれば間違いありません。
専門知識の有無を確認する方法は、以下の通りです。
- ネットショップ/通販…商品説明文に専門知識の記述があればOK
- 店舗/天然石専門店…オーナー・店員が専門知識を口頭で説明できればOK
それでも不安な場合は、「通販なら問い合わせ」「店舗なら口頭で質問」し、知りたいことを徹底的に聞いてみましょう。納得のいく回答が得られれば、安心して水晶クラスターを購入できるはずです。
天然石の書籍出版歴がある
天然石の書籍を出版している著名人から水晶クラスターを購入するのも良い方法です。例えば、『天然石パワーストーン組み合わせバイブル』の著者である豊原匠志さんは、株式会社星の種の社長であり、複数の天然石専門店(実店舗・通販)を運営しています。
同著には、水晶クラスターについての研究情報もかなりくわしく書かれています。情報量は多いですが図解が多めなので、初心者さんでも読み下しやすいですよ。この本を読んでみると、「この人の所で買ってみよう」と思えるはずです。
気になる方は、以下から例の本をチェックしてみてくださいね。
おしゃれ・可愛いで売らない
本物志向の方は、「天然の水晶クラスターが欲しい」と望んでいるはずです。エネルギーレベルの高い天然水晶クラスターを浄化に使ったり、コレクションに加えたり…といった未来を思い描いているのではないでしょうか。
だとすれば、〝おしゃれ〟や〝可愛い〟といった売り文句を多用するショップはNG。なぜなら、この手のショップは、石の品質や歴史などよりも、ジュエリー・装飾品の感覚で天然石を販売している可能性が高いからです。
装飾品感覚で石を販売しているショップは、溶錬・人工の石を材料に安価でデザイン性の高いアクセサリーを販売する傾向があります。つまり、本物志向の方が望む天然水晶クラスターは手に入りづらいのです。
結局、ベストな水晶クラスターの選び方は?
水晶クラスターの選び方を加工方式・産地・値段やサイズから解説しました。天然ものにこだわる本物志向の方にベストな水晶クラスターの選び方は、以下の通りです。
加工方式 | 無処理 |
---|---|
産地 | 名産地 |
値段・サイズ | 50g程度で5000円~ |
上記の選び方を参考にすると、自然界に存在したままの状態や形状を保った、エネルギーレベルと浄化効果の高い水晶クラスターに出会いやすくなります。
ご参考までに、次項でスピチル編集部が購入した天然水晶クラスターを公開しています。
実際に購入した水晶クラスターがこちら
今回スピチル編集部が購入したのは、無処理の天然ヒマラヤ水晶クラスターです。インドのヒマチャル・プラディッシュ州クル地区にそびえる、パルバティ渓谷産の1点もの。
パルバティ渓谷を標高3000~5000mの高さまで登ると「がま」と呼ばれる晶洞があり、そこで採れた珍しい形の天然水晶クラスターだそうです。
産地のパルバティ渓谷といえば、インドの三大神のひとりであるシヴァ神と、その妻であり、山と慈愛の女神でもあるパルバティ神の住み処とされる伝説の地。
購入した水晶クラスターは、ポイントの透明度が非常に高く、お部屋に置いてみると、清流のような穏やかで柔らかいエネルギーに包まれているような感覚を受けました。
母岩には黒っぽい鉱物やピンクがかった結晶が混在し、天然石ならではの魅力を感じます。サイズ感は、高さ46mm×幅116mm×奥93mmの手のひらサイズですが、結晶の密度が非常に高い分、重さは176gよりも重たく思えます。
やはり、長く愛用する水晶クラスターは、本物志向の選び方をしたい。それなりの金額を費やしても、名産地で採れた天然ものにこだわりたいと改めて感じました。
まとめ
本物志向の方に向けた水晶クラスターの選び方を、今一度まとめます。以下5つのポイントに沿った選び方をすれば、低品質・偽物の水晶クラスターを購入してしまうリスクがかなり軽減できるはずです。
- 水晶クラスターは天然もの・無処理にこだわろう
- 濁りや内包物のない安価な水晶クラスターは偽物の恐れあり
- 名産地で採れた水晶クラスターを選ぼう
- 天然水晶クラスターの相場価格は50g5000円~
- 知識の浅いショップでの購入はおすすめしません
ぜひ、本物志向のあなたに必要な水晶クラスターを手に入れて、長く愛用してくださいね。